土地の契約前に少し気をもみました。丁半博打の結果はいかに!
目次
工事の進捗
2020/2/7に、レインズ、SUUMO、At Homeへの物件登録が終わり、募集が始まりました。翌日には、10部屋のうち2部屋に申込が入り、いいスタートを切ることができましが、入居開始はシーズンオフの4月末なので少し心配です
2020.2.10撮影
この日は、ALCパネルの室内側に断熱材工事(ウレタン吹付け)が行われていました。同時に、電気工事、エレベーター工事も始まりました。完成まではあと2ヶ月と少しです
心配事・・・
2018/12に土地の売買契約
2019/03に土地の所有権移転
を行いましたが、所有権移転前に4つの懸念事項がありました
①境界未確定
②既存ブロック塀
③地中埋設物
④公簿面積と実績面積
今回はそのお話です。土地から購入する場合だけではなく、建物付きの物件を購入する場合も重要な内容です
①境界未確定の問題
ネットの広告でこの土地を見つけた直後、ネットで登記簿と地積測量図を検索しました。しかし、残念なことに、登記された地積測量図は見つかりませんでした。仲介の不動産会社に確認すると、そもそも地積測量図はなく、所有権移転までには、確定測量図を作成するとのことでした
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今回は、測量図そのものがないので、ある意味、悩む必要はないのですが、法務局に地積測量図があっても、それが確定測量図なのかはわからないことがあります
土地の測量図には2つの種類があります
①現況測量図
現存する地物を用いた場所と面積だけが特定された測量図。隣地の土地所有者と立会いなし
②確定測量図
隣地の土地所有者と土地の境界を杭などで確定させるた測量図
まず、測量図の境界点に杭が記載されていなければ、それは、現況測量図です。杭がしっかり入っていれば、確定測量図の可能性はありますが、それだけでは不十分です。境界が確定していると言うことは、隣地の土地所有者と作成した筆界確認書が必要です
これがないと、確定測量がされたという証明になりません。もし、土地所有者が筆界確認書を紛失していたら、まずは隣地の土地所有者がもっていないか確認しましょう
筆界確認書がとこにもなければ、確定測量とはいえないため、測量図に杭がはいっていても、現況測量であると言わざるをえません
現況測量図を用いて、土地の売買を行うことも、確認申請を行い、建物の建築を行うことも可能ですが、隣接する土地の所有者と境界についてトラブルになることを避けるために、売り主に確定測量を行ってもらい、確定測量の地積測量図がもらえることを条件に土地取引をした方が安全です
◇
仲介不動産会社は
売り主責任で確定測量をする
との条件を伝えてきました。もちろん仲介不動産会社にしても、確定測量なしでトラブルが発生することは望みません
ただ、これで安心できるほど境界確定は簡単ではありません。問題はお隣との協議と立ち会いです。もし、お隣の考えている境界が違っていたり、お隣と仲が悪く、立ち会いへの参加を拒否したり、合意書への署名を拒まれたら境界確定は棚上げです
ただ、該当の土地の確定された地積測量図がなくとも、隣接した土地の確定された測量図があれば、そこからたどることができるので問題のハードルは下がります。
しかし、残念なことに
近隣の測量図も
確定されたものはありません
でした
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たとえ、確定測量がされていなくても、4隅の角に境界杭が打ち込まれていれば、隣地所有者との立ち会いもスムーズにいくケースが多いです。杭があるのに境界に意義を唱えるのも難しいからです
ただ、残念なことに
3箇所しか杭がありません
当然のことながら、契約書には
確定測量図がない場合は契約解除
の条項を入れてもらいました
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契約後、ドキドキの日々が過ぎましたが、隣地の3軒のお宅は非常に協力的で無事確定測量が終わりました。見つからなかった1箇所の杭も地下30cmぐらいから発見されたとのことでした。後日、私も4つの杭を確認することができました。なんで地積測量図が登記されたいなかったか不思議な話でした
1つめの問題はクリアできました
②ブロック塀の問題
次はブロック塀の問題です。道路以外の3面はブロック9段積み(高さ180cm)のブロック塀がありますが、微妙に境界上にあり、所有者が境界のどちら側の人なのかわかりません
そのまま、残してもいいのですが、日本建築学会の基準では、120cm以上の高さのブロック塀には控壁(ひかえかべ)を設置しないといけません。これをつくることはマンションの建物建築で邪魔になります。また、古いブロック塀は見た目にも良くないので、私としてはブロック塀は撤去したいと考えていました
出典:あんしんなブロック塀を
つくるためのガイドブック
(日本建築学会)
境界の確定測量が終わったあと、隣地に挨拶に行き、一軒一軒、相談をしたところ、3軒ともブロック塀の撤去には快く応じてくれました
2つめの問題もクリアできました
③地中埋設物の問題
土地の売買は、更地渡しが条件です。もともと信じられないような安い坪単価であった上に、解体費(おそらく200万円ぐらい)まで負担していただけるなんて、なんて素敵な売主さんなんでしょう
土地には、鉄骨造2階建て+増築3階の築約50年の既存の建物がありました。解体は、売り主負担で行われますが、心配なのは
基礎杭
の存在です
売主さんは、建築当時のことは何も知らないため、建物の杭の存在については何も知りません。事前のボーリング調査では、支持層は地下30mということがわかっています。ただ、鉄骨造とはいえ、2階建ての小さな建物なので、私の読みでは支持層までの鋼管杭などはないと見ていました
もし、仮に解体の途中で杭が見つかったとしても杭の撤去は、売り主負担で行う必要がありますが、全てを撤去できる保証はありません。最悪、杭の撤去に多大なコストがかかれば売主さんも契約自体を見直す可能性もあるかもしれません
2018/12の契約後、1ヶ月後ぐらいから解体が始まりましたが、ドキドキしながら解体工事を見守りました。心配なので現場を何度か訪問するうちに、解体を担当していたアラブ系の人たちともすっかり仲良くなりました
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結果的に
杭ありませんでした!!
3つ目の問題もクリアできました
④公簿面積と実測面積の問題
今回、土地の面積については公簿での契約でした。要するに登記簿に登記されている面積で契約です。もし、確定測量のときに面積を実測して、登記簿の面積より実測の面積が小さかった場合でも文句をいうことができません
実測値が登記簿の面積より小さければ私の負け、面積によっては建物の大きさへの影響が出るかもしれません。逆の場合は、私の勝ちです
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契約時の公簿面積は
139.80平米
です。確定測量のときに、面積も実測されました。
結果は
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140.00平米!
その差、0.20平米ですが、公簿より実測の方が少し大きかったです!購入価格から計算すると
7.1万円!
ちょっとだけ、うれしいです
4つ目の問題は、私が得をする形でクリアできました
まとめ
今回の4つの心配事は、私の取り越し苦労で終わりました。やれやれです。しかし、過去には、隣地の土地所有者の協力が得られずに、土地の売買が途中で中止になる経験をしたことがあります。そういった意味では、今回の土地売買は非常に幸運に事が運んでいるような気がします
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デベロッパー曜日、まだまだ続きます
最後までお読みいただき、誠にありがとうございます