不動産投資でFIREを達成しました!!

デベロッパー曜日04:建物のボリュームチェックの方法

本コラムは「収益物件数 No.1 国内最大の不動産投資サイト楽待(らくまち)」に筆者が1年前に投稿したものです                                                  
テリー隊長
テリー隊長

土地から新築するなら、ボリュームチェックができるようになりたいですね

工事の進捗

2019年11月2日撮影

基礎工事の鉄筋工事、型枠工事が行われていました。鉄筋コンクリートの鉄筋が設置されて、職人さんが結束線でクルクルっと固定します。型枠も設置され、すぐにコンクリートが流し込まれます

2019年11月9日撮影

コンクリートが流され、基礎が完成しました。いよいよ翌週から5階建の鉄骨の組み立てがはじまります

2段階高速ボリュームチェック

割安な新築用地を手に入れるには迅速な行動が求められます。かといって、不動産広告の情報だけで、闇雲に買付申込をしても良い結果は得られません

少なくとも、その土地にどれぐらいのボリュームの建物が建てられるか?利回りはどれぐらいになるか?チェックしてから買付申込を行いたいです

そこで、まずは私がネットの土地広告のスクリーニングを行い、合格した物件について

・私が簡易
(合格すれば)
・建築士Mさんが詳細
という2段階のボリュームチェック

という連携体制をとって、買付申込の最終判断をします

建築士のMさんは、過去に私が、建物の設計をお願いした方です。とはいえ、私と専属契約はありませんので、闇雲にボリュームチェックをお願いすることはできません

無料でボリュームチェックや法令チェックを行っていただいていますが、いい土地が見つかれば、Mさんに建物設計をお願いする交換条件です

このため、できる範囲で私が簡易ボリュームチェックを行い、合格した土地のみ、Mさんに詳細ボリュームチェックをお願いする必要があります

以下に、私が行う簡易ボリュームチェックのポイントを説明します

北側斜線(高度地区)と道路斜線

ボリュームチェックとは、その土地に最大どれぐらいの建物が建てられるか、検討することです。もちろん、建築主としてはなるべく大きな建物を建てて、収益率を大きくしたいと考えます

まず、建ぺい率/容積率の許す限りの建物を土地に建て、北側斜線(高度地区)道路斜線でそれを切り取って建物の外形を理解します。北側斜線(高度地区)は北側にかかる斜線、道路斜線は道路からかかる斜線(道路の東西南北の方角は関係なし)です

注:土地の北側の斜線制限は、北側斜線と高度地区で規定されますが、どちらも北側の斜線のため、ここではすべてまとめて北側斜線と表現してあります。また、商業地域など、高層ビルが建てられる地区は、もともと北側斜線と高度地区の制限のない地区もあります


図:北側斜線と道路斜線

北側斜線は、土地の高度地区(第1種から第3種)により、上図のような制限を受けます

低層の住宅地は第1種
(住宅地としての景観重視)
商業や工業地帯は第3種
(利用の最大化重視)
中間は第2種という傾向がありあすが、厳密ではありません

道路斜線は、道路の反対側からの斜線で方角は関係ありません

建物は、この北側斜線と道路斜線の内側にしか建てられませんので、

上図を見ると
・3階建以上なら第2種高度地区
・5階建以上なら第3種高度地区
が必須かもしれません

もちろん、建物を北から離す、道路から離すのも斜線を避けるには有効ですが、土地の大きさも有限なので、なかなかそうはうまくはいきません

ポイント(斜線)
・北側斜線は、高度地区の影響を受ける(第3種がいい)
・前面道路の幅は広いほうが道路斜線の影響を受けにくい
・3階建以上なら第2種高度地区、5階建以上なら第3種高度地区
 

要するに、たとえ、容積率が500%の素晴らしい土地が見つかっても、高度地区が第2種で、前面道路幅が4Mであったなら、その土地に5階以上のビルを建てるのはほぼ不可能となることが上図からわかります

ただし、道路斜線で制限される部分については、天空率を用いて復活させる方法がありますが、天空率の説明は複雑なのでこのコラムでの説明は省略します

窓先空地

窓先空地とは、「共同住宅のの窓の前に設ける空地」のことで、主に、東京都や横浜市に定められている条例です。要するに、玄関以外にもう一つ道路につながる2mの避難通路を確保しなさいというものです(実際、200平米以下は1.5m、600平米以上は3mなど、条例で様々です)

もし、窓やバルコニーが道路に面していれば必要はありませんが、これが結構、やっかいです


図:窓先空地と道路付け

アパート・マンションを設計するときに、窓やバルコニーを南に設けたいと考えると思います

南に道路があれば、窓先空地を設けなくて都合がいいように思えますが、南に道路があるということは、道路斜線の影響で建物を南に寄せられない場合も多いです。また、南に建物のエントランスを作ったり、北側の廊下や階段につながる通路を建物内部(ピロティー)や側面に作る必要があり非効率な点は残ります

北に道路があると南から北へ2mの通路を作らなければならず土地が効率的に使えません。場合によっては北バルコニーにして窓先空地を設けない設計にする場合もあります。そうすれば建物を南に寄せられますが、日当たりが悪くなります

東と西に道路がある場合は、バルコニーの向きでいくつかバリエーションがあります

この図以外にも、バルコニーの方向やエントランスの位置によって、窓先空地のバターンはいくつもあります。細長い土地には、ピロティー方式などのテクニックを使ったやり方もあります

ともかく、東京都や横浜市は、窓先空地の設置は必須の事項です。窓先空地の設置は、建ぺい率ギリギリ使い切ってなるべく大きな建物を建てることに大きな影響を与えるので、ボリュームチェックにおいては重要事項です

ポイント(窓先空地)
・窓先空地は道路付けによってパターンが変わってくる
・窓先空地の設置が建物のボリュームに大きく影響を与える

その他の項目

その他、ボリュームチェックで知っておいたほうが良い項目として

・採光と開口部の大きさ
・角地は建ぺい率10%UP
・角地の容積率の考え方
・地下/半地下で容積率UP
・共同住宅と長屋の違い
・最低限度、最高限度、隣地斜線
・日影規制と日影図
・斜線規制を緩和する天空率
・特定道路への接続による容積率緩和

などがあります

用途地区は気にしないのですか?と問われれば、気にしませんと答えます。なぜなら、用途地区で土地を検索できるサイトがないのと用途地区の種類ではボリュームチェックができないからです

ボリュームチェックのまとめ

どうですか?

実際に土地を買って建物を建築しようとしても、道のりは長いことがわかっていただけたでしょうか?建物は、建ぺい率と容積率だけで決まるものではないのです

また、これまで中古の物件しか買ったことのない方も、ご自身が所有している建物もこのような数々の規制をくぐりぬけて今の形になっているわけです

中古の建物の中には、

既存不適格=建築基準法違反

の物件も沢山ありますが、意外と気づかれずに売買されているケースが多いです。よって、それを知ることで取引が有利になることもあるということです

最後に、まとめです。以下のことが理解でき、土地の情報を集められば、まずは自分でも最低限のボリュームチェックができるようになります。土地を検討している方は、ぜひ参考にしてください

建ぺい率/容積率
・建ぺい率/容積率は大きいほうがいい
・前面道路の幅は広いほうがいい
・非住宅地が有利
北側斜線と道路斜線
・高度地区によって、北側斜線の影響が違う(第3種がいい)
・前面道路の幅は広いほうが道路斜線の影響を受けにくい
・3階建以上なら第2種高度地区、5階建以上なら第3種高度地区
窓先空地
・窓先空地は道路付けによってパターンが変わってくる
・窓先空地の設置が建物のボリュームに大きく影響を与える

 素人のボリュームチェックでも、数をこなしていけば、だいたい筋のいい土地、筋の悪い土地が、諸条件や地形で瞬時にわかるようになり、ボリュームチェックのスピードはどんどん速くなります

私のボリュームチェックが終われば、情報を建築士のMさんに渡して、専門家の目から詳細ボリュームチェックをしてもらいます

私は自分ではやりませんが、4階建(10m)以上の検討になってくると次の難関として日影規制があります。いわゆる日照時間(日影時間)の問題で、これによって理想の建物形状を諦めることも多いのですが、プロの建築士さんでも時間がかかるので買付証明の提出前の検討に入れることは時間的に難しいです

元付チェック

これは地味に重要です

不動産広告に仲介とあれば、その不動産業者は、直接、土地の所有者に様々な交渉をすることができません。それに対し元付であれば、土地の売主の代理人であり、直接交渉のチャンスがありますが、どの不動産業者が元付なのか一般の人にはわかりません。

元付がわかる唯一の方法が、レインズの情報を見ることです。レインズは、不動産業者専用のサイトなので、私は、すべての物件の管理をお願いしている管理会社のNさんに元付調べをお願いしています

当然、Nさんの管理会社も不動産屋会社なので、土地の仲介も行っています。不動産会社に対して、元付を調べてくださいということは、あなたの会社を飛ばして元付と取引をしますよと言うことと等しいため、やってはいけない業界のタブーです

そこで、建物完成後、Nさんに物件の管理をお願いすることを条件に、元付調べをお願いしています

私が、仲介ではなく、元付に直接に直接交渉できることは、

1.スピード
2.価格
3.売主との諸条件

の交渉において非常に有利になります。また、これは、元付が手数料を両手で取れるということによるモチベーションの向上も背景にあります

最後に

こんなことはすべて建築会社や不動産会社に任せればいいじゃないか、とおっしゃる方もいらっしゃると思いますが、私は誰よりも条件のいい土地がほしいのです。そのための努力を惜しむつもりはありません

次回は、この2段階高速ボリュームチェックを用いて、どのように土地を買ったかドキュメンタリー風のコラムにしたいと思っています

デベロッパー曜日、まだまだ続きます

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました

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