不動産投資でFIREを達成しました!!

Hey!Hey!REIT!02:REITの仕組みを解明

本コラムは「収益物件数 No.1 国内最大の不動産投資サイト楽待(らくまち)」に筆者が1年前に投稿したものです                                                  
テリー隊長
テリー隊長

これはすごい仕組みだと思います

REITと言えばこの人!!

まずは、仁義を切る意味でご紹介をします。楽待でREITといえば、この人、中山聡氏です。私も中山氏のYouTubeチャンネルでREITの勉強をしていますが、中山さんの動画は本当にためになります。まだ、見たことのない方はぜひ一度、御覧ください

さて、実は、私はREITに投資したことがない全くの初心者です。ただ、御存知の通り、私はアラフィフティーの実践大家で、実物の不動産投資がメインフィールドです

では、そんな私がなぜ最近、REITに興味を持ったのか?このコラムを通して、順番に説明していきたいと思います

実物不動産投資 vs REIT

レジデンス系のREITの中でもっとも高配当なサムティー・レジデンシャル投資法人に注目してみましょう。このREITの

分配金利回りは5.71%(2020.8.28現在)

です

私が数千万円単位の現金を使って、表面利回り5.71%(税込み)ぐらいの現物投資不動産を探し出して買うことは、たぶん可能だと思います

しかし、所得税の税率は、その年収によって違いますが、アラフィフティーのサラリーマンで、さらに個人で不動産投資をしていれば、課税所得も高額で、所得税の税率も上限に近いです。

さらに、住民税10%も加わると、新規に投資投資物件を買った場合、相当な税金を払うことになってしまいます

5.71%の表面利回りの物件を買っても、

所得税、住民税、事業税、固定資産税

を払ったら、果たしてどれだけのCFが残るのか心配です。ただし、現金買いであればマイナスにはならないのではないかと思いますが・・・

また、当然のことながら、実物不動産の建物は年々、減価していきます。新築で買ったアパートが30年後に新築の時の値段で売れることは、まず、ありえません

一方、REITの場合、税金(源泉分離課税)は、

20%(NISAなら0%)

です。その上、得られた分配金でさらにREITを買い増しすれば、資産を複利で増やすことができます

当然、リフォーム代や入退去の費用も直接はかかりません。物件も自分でREITを組み替えることにより簡単に取り替えることができます。また、急な出費が必要なときに部分的に売却して、現金化することも簡単です

そして、うまく運用すれば、30年後に、最初に投資した金額以上で売却することも夢でありません

不動産投資によって資産を築くことが可能なのは、借入を使ったレバレッジが利用できるからです

しかし、借入を使わずに現金で不動産に長期投資する場合

実物不動産 vs REIT

実は、REITの方がより資産を増やせるのでないかと感じています

REITの分配金ってなんですか?

さて、我々がREITに魅力を感じるのは、

分配金=インカムゲイン

があることだと思います。それなら、

高配当を出す株式でもいいのでは?

と考える方も多いと思いますが、REITの分配金と株式の配当ではその仕組に大きな違いがあります

株式の配当は、会社が利益にかかる法人税を支払った残りの利益の中から、会社に残す分と配当に回す分を分けて、配当分を株主に還元するものです

これに対して、REITの分配金は、不動産賃貸で得られた利益のほぼ100%をREITに投資した出資者に還元するものです。すわなち、REITの投資法人は、利益なしで法人の経営を行っているわけです

REITの利益を90%以上分配金で投資家に還元した場合、REITに対して税金がかからないという法律があるようです

つまり、

株式会社:税引後の利益の一部を配当
REIT:税引前の利益を100%を分配

という大きな違いがあります

そんなぁ、利益を全部、分配金で還元してしまったらその法人は経営している意味がないじゃないですか!

と、私も最初は思ったのですが、そうじゃなかったんです!

REITの仕組み

そこで、REITの仕組みについて、サムティー・レジデンシャル投資法人を例に説明したいと思います

REITの仕組み(テリー隊長作)

 サムティー・レジデンシャル投資法人=REIT

は、投資家からの出資金(投資)と金融機関からの借入によって不動産を購入し、テナントに貸し出し、家賃を収益として得ます

得られた収益から、経費を支払い、残った利益はほぼ100%投資家に分配金として支払います

しかしながら、賃貸不動産の賃貸経営は、REITではなく、

サムティー・アセットマネージメント

が行っています。さらに、この会社の株式は、スポンサーという形でサムティー株式会社が65%、大和証券が35%所有しています

要するに、このREITは、実質上、

サムティー株式会社

の管理下に置かれています。サムティー株式会社は、REIT所有の不動産賃貸物件をアセットマネージメント会社を通じて管理することにより運用手数料収入を源泉とした株式配当を得ています

また、サムティー株式会社は、不動産デベロッパーです。このREITの117棟の物件すべてが、サムティー株式会社の建築した物件です

つまり、サムティーグループは、投資家からの出資と銀行からの借入を用いて、グループで開発したマンションをREITが購入し、グループの子会社の運用会社がマンションを管理して管理手数料収入を得る、という素晴らしいビジネスモデルの下で運営されているのです

もちろん、古くなった物件は時期をみて売却するという出口戦略も持っています

さらに、スポンサーである大和証券は、三井住友銀行との関係も深く、このREITの借入の首位は、約11%の三井住友銀行です

つまり、サムティーグループは、REITの賃料収入から直接利益を得ているのではなく、

・REITから支払われる不動産管理手数料
・REITへの不動産物件の販売
・資産運用会社からの株式配当

で利益を上げているのです

今回、REITの仕組みを理解するために、サムティー・レジデンシャル投資法人について調べてみましたが、他のリートも基本的に仕組みは同じです

まとめ

REITの仕組みを理解すればするほど、よくできた仕組みだと思いました

もし、私のような個人の不動産投資家が、このREITが所有しているような好立地でハイグレードなマンションを所有しようとしても

・好立地な土地の入手
・建築費を押さえながらハイグレードなマンション開発
・資金の調達(金利0.45~1.1%)
・行き届いた物件管理
・売却を用いた出口戦略

といった要求のすべてを満たすことはなかなか難しいです

そして、税引き前のCFをほぼ100%投資家に分配するのですから、分配金の利回りが高い理由もわかります

分配金というと、海外REIT投資信託のような毎月分配型のタコ足投信を思い浮かべて、警戒する方も多いと思いますが、J-REITの場合、その心配はありません。ただし、くれぐれも、銀行の窓口などバカ高い手数料が取られるところで購入しないように注意したいです

とりあえず、今の所の分析では、REITの仕組みは盤石で、死角が見つかりません

注意:今回、サムティー・レジデンシャル投資法人をコラムで取り上げたのは、単に住居系REITの中で分配金利回りが最も高かったからであり、私が特にこのREITを推奨していわけではありません。J-REITの購入の判断はご自身の自己責任のもとに行ってください

ところで、不動産投資を始めたくても、物件がなく、借入もできない=レバレッジがかけられない状況で、死ぬ思いで貯めたなけなしの現金700万円があった時、

地方の築古戸建てを現金買い

を目指す方が増えているように感じます。私にもそれが正解なのか、不正解なのかはわかりませんが、本当にそれでいいのかは、各人がよく考えてほしいと思っています

我々の投資の目的は、

大家になることではなく
資産を築くこと

だということを忘れないでほしいです

REITの仕組みについてはなんとなくわかって来ましたが、次回はこんなREITに隠されているデメリットや注意点について考えてみたいと思います

Hey ! Hey ! REIT !、まだまだ続きます

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました