不動産投資でFIREを達成しました!!

サラリーマン大家道26:住宅ローンを完済しました!!

本コラムは「収益物件数 No.1 国内最大の不動産投資サイト楽待(らくまち)」に筆者が1年前に投稿したものです                                                  
テリー隊長
テリー隊長

自宅の法人個人間売買、会社法の「利益相反取引」に該当するので注意

自宅購入の経緯

今から15年前の2006年、5年間の海外勤務が終了し、家族で帰国しました。その時、日本に所有していた自宅は、好条件な普通賃貸で賃貸に出していたので、私達家族は、賃貸住宅に住むこととなりました

私の自宅、実家ともに東京の城南にありましたが、それほどいい住宅地ではなく、用途地区も準工業という住宅と町工場、会社などが混在する地区です

ただ、賃貸住宅はそこから徒歩15分の学区の評判がよく、公園などの緑の多い山手の閑静な住宅地の戸建賃貸住宅を選びました。少し家賃は高かったのですが、会社からの家賃補助があったのと賃貸に出している自宅の賃料があったので、なんとかなりました

東京の城南といっても、実は、準工業や第1種低層が混在するような雑多な地区なので、住宅地はバラエティーに富んでいます

その後、数年その賃貸住宅に数年住みましたが、さすがに家賃がもったいないと思ったのと、2006年に購入した賃貸マンション2棟からの賃貸収入で少しお金に余裕が出てきたので、賃貸住宅の直ぐ側に土地を購入し、注文住宅の戸建てを購入しました

タイミングよく、住宅ローン減税1%が始まった年に建物が完成したのでそれから10年間、毎年50万円ずつ所得税の減額を受けることもできました

自宅は資産か?負債か?

ロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん、貧乏父さん」によれば、お金を産まない自宅は負債であり、資産ではないということになります

ただ、このコラムは、そのことを議論するものではありません。それが負債でも資産でも自分にとって、自宅は自宅であるのでどうでもいいことのように思います

ある意味、自宅は自己実現の場所で、そこにお金を投入することは、自分がサラリーマンとして働いたり、不動産投資で利益を上げたりすることの原動力になっています

閑静であること、隣人がいい人が多いこと、学区のレベルが高いこと、交通の便がいいこと、商店街や飲食店が豊富で便利なことなど環境がいいこと、自分好みのデザインで、機能的で使いやすい間取りなどが実現できる家であることなど、自分なりに場所選びと家造りをしました

とは言ってもいわゆる豪邸である必要はありません。家族4人が快適に暮らせる最小限の広さがあれば十分です

そんな自宅を建てることができましたが、そのための出費も大きく、住宅ローンも払い続けています。ただ、そのことに何の不満もありません。得られたものの当然の対価として支払っていると考えれれるからです

社長の自宅を法人に売却するメリット

そんなお気に入りの自宅を売却しました。と言っても、個人所有の自宅を法人に売却し、社長の社宅をしたまでです

メリットについてまとめておきましょう

■個人のCFを増やす

個人の住宅ローンがなくなり、個人で使えるお金が増えることになります。住宅ローン減税で10年間ちょうど500万円の所得税を免除してもらいましたが、11年目からはなにもありません。法人に移すことにより個人のローンと固定資産税の支払い分だけ個人のCFが増えることになります

ローンを組まなくても、法人に現金が溜まっていれば、それを使って売買を行う手もあり、そのときは大きな金額を法人から個人に移動させることが可能になります。時価での取引なら、譲渡益課税もかかりません

■法人税の節税

まず建物の減価償却費及び不動産取得税、登記料、印紙等の全ての費用を損金にすることができます。ローンを組んて取得するので、その支払利息も全て損金となります

■相続税対策

私の会社のような家族全員だけが出資している同族会社であれば、個人の家は、家族共同の所有物になり、社長個人の相続資産が減額できる

社長の自宅を法人に売却するデメリット

デメリットについてもまとめておきましょう

■税金がかかる

経費になるとはいえ、法人としては印紙税、登録免許税、不動産取得税の業務を関係のない税金の支払いが発生します

■相続税対策

実は、相続税対策としてデメリットになる場合もあります

夫婦で50%ずつ出資している会社の場合、どちらかが亡くなっった場合、法人に売った自宅の50%が資産とみられて相続税がかかります

しかし、自宅を法人に売らないで、社長個人の所有のまま亡くなった場合、小規模宅地の特例によって、評価額は20%に減額されますのでこちらの方がお得です

ただし、我が家の場合、夫婦+子供2人の4人で25%ずつ法人に出資していますので、法人に自宅を売った時点で、私の自宅の持ち分は実質25%になり、少額宅地の特例20%とあまり変わらなくなります

さらに言えば、自宅を法人に売らない場合、父親が死亡して、母親が自宅を引き継ぎ(小規模宅地の特例20%)、母が死亡して子供が相続するときには小規模宅地の特例が使えない可能性が高いので、子供の相続税の負担が大きいです(子供が同居しているとか、家を持っていない場合は特例が使える)

よって、うちの場合、相続税の問題はないと判断しました。人によってケースバイケースだと思います

■家賃が発生する

社長が法人の社宅に住む場合、家賃を払わないといけません。家賃の額は、国税庁通達で細かく規定されています。ただ、金額的には非常に安い額です

この家賃は、法人の収入にもなり、法人税がかかってきます

今回の場合、家賃は、住宅ローンの1/10ぐらいでしたので、世間の家賃相場からみても十分に安く、あまり問題になる金額ではありませんでした

社長の自宅を法人に売却する注意点

メリット・デメリットを考えて、お気に入りの自宅を売却しました

いくつかの注意点があるのでまとめておきましょう

■会社法の「利益相反取引」に該当

会社の代表個人が当事者として、会社と取引することは、直接取引と言って、会社法で規制されている行為です

つまり、社長個人が、自分の会社の利益を犠牲にして利益を得ることは、けしからん!すなわち、利益相反は問題だということです。売主・買主が逆転しても同じです

では、利益相反がない取引をするにはどうすればいいでしょうか?

1.価格が時価(客観的価格)であること
2.株主総会の議事録で承認されていること

で利益相反がないことを証明します

上記、2つがないことには、会社法に抵触するとともに、法務局での所有権移転登記をすることができません

■売買価格の決定

では、時価(客観的価格)はどのように決めればいいのでしょうか?

時価の決め方についてはいくつかあるのですが、私は以下のような方法を用いています。実は、親族間の不動産売買は2回めです。もちろん、税理士さんの見解をベースに考えています

土地:購入価格

ただし、時価=路線価/0.8(路線価は時価の80%)を計算して、購入価格と大きな差がないことは確認します

建物:購入価格ー経過年数の減価償却費

この際、気をつけないといけないのが、法定耐用年数は、事業用と非事業用では年数が違うことです。木造の場合、事業用22年、非事業用33年です。自宅の場合、非事業用のため33年を使用します

仮に
土地:5000万円
建物:2500万円
合計:7500万円としましょう

■取締役会の開催と議事録の作成

上記金額をもとに、会社の代表個人の自宅を法人が時価で購入することを役員の過半数以上の議決をもって承認された議事録を作成します

今回は、ネットで見つけた議事録フォーマットを利用して作成し、所有権移転登記を依頼する司法書士さんに無料でチェックしてもらいました

■売買契約書の作成

売買契約もネットで見つけた契約書フォーマットを使って作成しました。A4一枚の超簡単なものです。重要事項説明書は作りませんでした

もちろん、印紙もはらないといけません。契約金額7500万円の場合、印紙は3万円です

仲介業者はいないのでもちろん、仲介手数料は必要ありません。契約書の内容が不安であれば、所有権移転登記をお願いする司法書士さんにチェックしてもらえばいいと思います。今回の場合、無料でやってくれました

融資の申込み

自宅は、住宅ローンの残債がありましたので、残債分だけ法人が融資を受けることとしました。諸事情があり、今回は、すでに投資物件の融資でお世話になっている信用金庫にお願いしました

さすがに、収益物件ではなく、単位に代表の社宅の購入費なので、住宅ローンのような低金利にはならず、20年3年固定1.2%という条件になりました

ローンの残債が4700万円(仮)であったため、借入額は登録免許税(登記に必要)など司法書士に払う約80万や信用金庫に払うローンの手数料を加味して、4800万円(仮)としました

私は、この4800万円を法人から受け取り、ローンを完済します。ただ、自宅の売却価格は、7500万円ですので

7500-4800=2700万円

が残ってしまいます

これについては、今回、あえて法人から現金をもらわず、私から法人への長期貸付金にしました。つまり、私から法人に無利子で2700万円貸し付けている状態になります。これはある意味、好きなときに法人からお金を引き出すことができるお財布(2700万円入)を手に入れることができたとも言えます

いろいろな考察

個人法人間の不動産の売却は非常に示唆に富んだ取引ですので、いろいろと考察してみたです

■ローン残債>時価の場合

建物割合の多いタワーマンションを長期住宅ローンで買っていた場合や自宅の相場が大きく値下がりした場合など、ローンの残債が時価を上回っている場合があります

金融機関も当然、時価あるいは評価額までしか貸してくれないでしょうから、ローンを完済できず、所有権を移転することもできません。もちろん、個人か法人が差額を現金で用意できればいいですが、そこまでして自宅を法人に売るかは悩ましいところです

やはり、不動産は、自宅であっても価格が維持されるものを購入することが基本です

■建物だけの売却

建物だけを法人に売却して、代表の自宅にする手もありますが、住宅ローンが残っている場合、これも難しいです

ローンが建物の購入だけのものであればいいのですが、一般的に土地と建物の両方を購入して、両方に抵当権が設定されているため、ローンを土地と建物に分離することができません

土地だけは個人に残したいと思い、個人で土地だけの新たなローンを組もうとしても銀行は、まず、お金を貸してくれないと思います。その土地が収益をあげられる土地ではないからです

残債があるうちは、建物だけの売買は難しいでしょう

まとめ

長くなりましたがまとめておきます

1.自宅売却のメリット・デメリットを検討(必ず、金額を計算して検討しましょう)

2.売却額を決定(時価にすること、ローン残債<時価に注意)

3.売買契約書の作成

4.議事録の作成(利益相反取引の防止)

5.ローンの申込み(事前に問い合わせておきましょう)と金消契約

6.売買実行(融資実行、ネットバンキングで住宅ローンの銀行に送金と繰り上げ返済実行、司法書士が所有権移転登記)

以上です

これにより、法人のキャシュが減りますが、個人での消費可能なキャッシュが大幅に増加することになりました

さらにわかりやすくまとめると

・超低金利で住宅ローンを組み

・10年間1%のローン減税をフルでもらい

・11年目に自分の法人に売却してローン完済

・同時に相続も完了(法人は家族全員が株主)

もちろん、不動産の目利きが最も需要ですが、資産形成と相続税対策が完了したわけです

サラリーマン大家道、まだまだ続きます

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました