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宅建 大手予備校と講師の合格点の決め方

テリー隊長
テリー隊長

2020年10月、試験直後10/20の保坂つとむ先生のYouTube「令和2年10月宅建試験の合格ライン予想について」をみて考えてみましょう

保坂つとむ先生は、合格点予想トップクラスの講師の方です

テリー隊長とは?楽待YouTubeチャンネル

保坂先生の予想(2020年10月について)

保坂つとむ先生は、私が尊敬する宅建講師の一人です。発言の内容に裏がなく、非常に正直な方だと思える点と、合格点予想について、常に1点勝負で男気を感じます。その上、過去9年の予測で4回合格点を当て、他の5回も1点違いです。もし、2点予想をしていれば、連続9回の合格点正解の可能性がありました

ちなみに

保坂先生の2020年10月の予想合格点は37点、しかし、結果は38点とはずれました

このYouTubeは10/21、時間は全部で9分3秒です

保坂先生の予想合格点の考え方

  • 保坂さんは難易度を38点と感じた
  • 独学者は予備校通学者より低レベル
  • 天気がよく、受験者が減らなかったので低レベルな独学者も受験、少数精鋭の高いレベルの戦いにならなかった
  • 予備校の予想点は38点。予備校の高レベル学生のデータなので、本当の合格点はそこから1点下がるので37点

予想正答率トップクラスの講師の方の予想合格点の考え方、とても興味深い内容ですね

1と2は私も同意見です。令和2年の10月の問題を解いてみましたが、過去の問題の中でトップクラスの点数が取れました。難易度的には38点ぐらいだと思います

また、受験者の半分前後は独学者だと思います。独学者の中には高レベルな人多いと思いますが、保坂さん同様、独学者の平均レベルは、通学者の平均のレベルより低いと思います

問題は3つ目です。

保坂さんは、天気もよく、受験生も減らなかったので少数精鋭、高いレベルの戦いにはならなかったと予想しました

そして、感触=難易度は38点の合格予想を出しているのに、このことを考慮して、1点下げて37点としてようです

しかし、これについて、保坂さんは大きな間違いをしています。

各年の受験率を見てみましょう

受験率の変化

平成26年     80.57%

平成27年     80.15%

平成28年     80.76%

平成29年     80.98%

平成30年     80.62%

令和元年     80.00%

令和2年10月   82.77%

令和3年10月   81.70%

確かに、令和2年10月は、他の年に比べて、突出して受験率が高いので、保坂さんが言うように、レベルの低い独学者も欠席せずに積極的に受験したため、受験者レベルは下がると考えるのが正しいのでしょうか?

おそらく違うと思います。

突出して%が高い理由も気になりませんか?なぜ、例年より約2%も受験率が高かったのか?

問題は、受験者の受験率ではなく、受験申込者数だと思います

宅建試験の申込者は、ここ10年ぐらい増加し続けていましたが、令和2年は、コロナの原因で申込数が大幅に減少しました。この理由は、当然、コロナによる、自主規制ですが、不動産会社、建築会社、金融機関等によって、政策的に令和2年は受験をしないように社内通達が出されました

そして、保坂さんの動画にあるように、予備校に通学する生徒は減少しましたが、それでも通学した熱心な生徒たちのレベルは高く、受験生全体のレベルは保坂の予想とは逆に上がったのだと思います

R2年の受験率がコロナに関わらず、82.77%と他の年に比べて突出して高い理由も、こういった意識が高く、勉強を頑張った受験生の割合が、例年より高かったことで説明できます

要するに、平均レベルが、予備校通学者より低いと思われる独学者は、申込みの時点である程度とり除かれていたのです

失礼ながら、結果的に、保坂先生も、自分の感触で合格点を予想すればよかったということですね

テリーの見解

では、今年、令和3年の増加した申込者の中身は誰でしょうか?

まずは、昨年、コロナで自主規制した受験者たちでしょうね。今年は、大手企業からも受験自主規制の通達は出ていないようです。しかし、マスコミ報道などによると、資格予備校の通学者は、一昨年のレベルまで回復してないようです。そうなるとこの層は、独学者ということになります

保坂先生の予測だと、独学者は通学者より、学習レベルは低いということです

しかし、私は、単純にそのようには考えません。昨年度辺りから、宅建のYouTube塾に力を入れる講師が増えてきており、独学者のレベルは上がって来ています

よって、今年、独学者の受験生が増えているのは確かですが、それが受験生全体のレベルを押し上げるか、押し下げるのかは全くわかりません

折しも、予備校や講師の先生の予想は35±1点、私の予想は33,34点と上下に別れてしまいましたが、どちらが当たるのかは、今年の独学者のレベルにかかっていると思います。

私が、自分の予想を、結局どちらとも言えないと言っているのは、この増加した独学者のレベルを測定するデータがないからです。大手予備校も講師も状況は一緒だと思います

予備校の予想合格点の考え方(保坂さんの考え)

次に、保坂さんの動画から、予備校の合格点の決め方についても読み取ってみましょう

  • 各予備校の予想は35点~40点とコロナの見解の相違で分散。保坂さんの予備校は生徒のデータを元に38点
  • 予備校の合格点予想は、試験後すぐに生徒の受験データを集めて行うので高め
  • 予備校は、状況を考慮して点数を後から調整することはまずない。なぜなら、調整して外せば、何で調整したのだと責任問題になるから

一番印象的なのは、予備校は集めたデータを修正することはそれではずしたときの責任問題になるのでやらないということでした

いかにも企業が考えそうなやり方ですね。それに対して保坂先生は自由に予想を出すことができるようです

ただ、確証はありませんが、予備校は、対外的に発表する合格点と内部で管理している合格点のダブルスタンダードを用いていると思います。それは、営業上のことで、その年の受験生が、「試験の自己採点が39点だったので、予備校の予想通り合格ですか?ちょっと心配なので、年明けの講座の仮予約だけしといたほうがいいですか?」と聞かれれば、「いや、39点でも何が起きるかわかりませんから、仮予約だけでもしておきましょう。」となるのは当然ですよね。

保坂先生の令和3年の合格予想点について

失礼ながら、保坂さんのブロクを引用させていただきましょう(2021年10月17日(日) 23時30分00秒のものです)

昨年の経験を活かして、34点にしてほしかったところですが、

あまりにも難しい問題については、むしろ考えずに勘で解く受験生が多くなり、意外と常識で解けたりして正解率が上がるケースがあることと…

という理由で、35点にしたんですね。ただ、僭越ながらいわせてもらうと、何万人もの受験生が、全く解けない難しい問題をカンで解いた場合、確率的には、正解25%、不正解75%に収束するだけで正解率は上がりません。超難問を常識で解ける人が増えるのもちょっと疑問です

東京の受験率は、雨でも下がりませんでした

さらに、保坂先生は、2日後のTwitteで以下のようにつぶやきました

確かに、1点予想をして、直近3回連続、惜しくも1点差で予想をはずしているんですよね

難易度で34点で良かったのではないですか?

ところで、現在皆さんが信じている予備校や有名講師の方々の合格点予測、どうやって算出されたかご存知ですか?